表面符号でベル状態を作る【量子計算】

Oct. 8, 2023, 3:46 p.m. edited Oct. 21, 2023, 3:02 p.m.

#量子情報  #量子力学 

$$ \def\bra#1{\mathinner{\left\langle{#1}\right|}} \def\ket#1{\mathinner{\left|{#1}\right\rangle}} \def\braket#1#2{\mathinner{\left\langle{#1}\middle|#2\right\rangle}} $$

2 つの論理量子ビット A, B を用意する。

A の状態は \(\ket{+}_L\)、B の状態は \(\ket{0}_L\) とする。この 2 つの論理量子ビットを表すそれぞれの平面符号の smooth boundary (X境界) の長さは同じものにしておく。

lattice surgery を用いて A と B を smooth merge すると、その状態は \(\ket{+}_L\) となる。あとはこれを smooth split すれば \((\ket{00}_L+\ket{11}_L)/\sqrt{2}\) が得られる。これはすなわち論理量子ビットで表されたベル状態である。

以上。

……えっ?!?!という感想を持つかもしれないが、 量子情報理論の基本:Lattice Surgery を読んだらこうなった。本当に先人の知恵ってすごい。真面目に CNOT をやるならもう一枚平面符号が必要になる。

231009 追記: 1 つの論理量子ビット \(\ket{+}_L\) を用意して、それを smooth split するだけで \((\ket{00}_L+\ket{11}_L)/\sqrt{2}\) になるので、そっちの方が簡単。